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「T」の検索結果: 27件

別々の量子ドット間で初の光子テレポーテーション、ローマの2棟をつなぐ270m空中リンクが示す半導体量子インターネットの輪郭
量子2026.07.05

別々の量子ドット間で初の光子テレポーテーション、ローマの2棟をつなぐ270m空中リンクが示す半導体量子インターネットの輪郭

2026年4月30日、独パーダーボルン大学とイタリアのサピエンツァ大学ローマ校を中心とする国際チームが、別々の半導体量子ドットから発生させた光子の偏光状態を、270mの自由空間光リンクを介してテレポートさせることに初めて成功したと発表した。論文はNature Communications誌に掲載された。半導体ベースで構築可能な量子ネットワーク、量子中継、ひいては量子インターネットに向けた要素技術が一段近づいたとみられる成果である。

20量子ビットがAIに与えた20%の精度向上、UCLが示したカオス予測の実用的量子優位性
量子2026.07.05

20量子ビットがAIに与えた20%の精度向上、UCLが示したカオス予測の実用的量子優位性

2026年4月17日、ロンドン大学カレッジ(UCL)のMaida Wangらの研究チームがScience Advances誌に発表した研究で、量子コンピュータと古典AIを組み合わせたハイブリッド手法が、流体力学などの時空間カオス系の予測精度を従来AIモデル比で約20%向上させ、必要メモリを数百分の1に削減したと報告された。気象、血流、風力発電など実世界の非線形系への応用が視野に入る成果とみられる。

古典スパコンが量子コンピュータに肉薄:JülichとNVIDIAが欧州初エクサスケールJUPITERで50量子ビット完全シミュレーションを達成、48量子ビット記録を更新
量子2026.07.04

古典スパコンが量子コンピュータに肉薄:JülichとNVIDIAが欧州初エクサスケールJUPITERで50量子ビット完全シミュレーションを達成、48量子ビット記録を更新

2025年11月7日に独Jülich Supercomputing Centre(JSC)とNVIDIAの共同研究チームがarXivに論文を公開し、2026年5月11日にScience Daily等のサイエンスメディアが大々的に報道した。欧州初のエクサスケールスーパーコンピュータJUPITER上で、汎用量子コンピュータ50量子ビットの完全シミュレーションに世界で初めて成功。2022年にJülichチーム自身がK(京)コンピュータで樹立した48量子ビットの世界記録を更新した。シミュレーション速度は前記録の16.6倍に達した。量子コンピュータが自分自身を超える前に、古典スパコンが量子の真似をどこまでできるかを示す重要な指標で、量子アルゴリズムの検証と量子優位性ベンチマーク設計に直結する成果。

10分充電で1,200km走行、トヨタの硫化物系全固体電池が2025年に生産認可を取得し2027年Lexus搭載へ:IEAが18のブレークスルーレースの一つに位置づけた全固体電池競争で日本が先行
エネルギー2026.07.03

10分充電で1,200km走行、トヨタの硫化物系全固体電池が2025年に生産認可を取得し2027年Lexus搭載へ:IEAが18のブレークスルーレースの一つに位置づけた全固体電池競争で日本が先行

2026年、全固体電池(All-Solid-State Battery、ASSB)はIEA State of Energy Innovation 2026が選定した18のブレークスルーレース(Race to First)の一つに位置づけられ、日本企業が固体電池搭載車のレースでリーダーとされている。トヨタは2025年10月に経済産業省から全固体電池の生産認可を取得し、METI補助金841億円を確保、2026年に年産10GWhの工場を建設中で、2027年にLexusフラッグシップモデルへの初搭載を目指している。硫化物電解質ルートでエネルギー密度450〜500Wh/kg、10分で80%充電、2,000サイクル後に容量維持率90%超という仕様が報告されている。中国からはBYDが2027年販売・2030年量産、CATLが凝縮電池とナトリウムイオン電池を並行展開し、米国ではQuantumScapeとFactorialが商用化に向けた資金調達を加速している。15年間続いたペーパーウェアの時代が終わりつつあるとみられる。

半導体量子ドットで量子鍵を120km飛ばした:独中チームが時間ビン符号化QKDで6時間連続安定動作を実証、Light誌掲載
量子2026.07.01

半導体量子ドットで量子鍵を120km飛ばした:独中チームが時間ビン符号化QKDで6時間連続安定動作を実証、Light誌掲載

2026年2月25日、ドイツ(Leibniz Universität Hannover、University of Stuttgart)と中国(Nanjing University)の共同研究チームが、半導体量子ドット(InGaAs/GaAs)から放出される単一光子を使い、時間ビン符号化方式の量子鍵配送(QKD)を120km光ファイバーで実証したと、Light: Science & Applicationsに発表した。論文掲載日はDOIで2026年2月25日付。秒間約15ビットの安全鍵生成率を6時間連続で維持し、テキストメッセージ暗号化に実用可能な水準に到達した。これまで量子ドットを使ったQKDは偏光符号化が主流で、ファイバー内の偏光揺らぎに弱いという制約があったが、時間ビン符号化との組み合わせで外乱に強い実用QKDの道を切り拓いた。

ねじれた光で量子コンピュータを冷凍庫から解放:Stanfordがシリコン+MoSe₂のナノチップで光子と電子を室温でもつれさせる
量子2026.07.01

ねじれた光で量子コンピュータを冷凍庫から解放:Stanfordがシリコン+MoSe₂のナノチップで光子と電子を室温でもつれさせる

2026年5月28日、Stanford大学の材料科学者Jennifer Dionne教授とポスドク研究員Feng Pan氏が、ナノスケール光学デバイスでねじれた光(twisted light、軌道角運動量を持つ光)を使い、光子と電子のスピンを室温でもつれさせることに成功したとNature Communicationsに発表した。これまで量子デバイスは絶対零度近く(マイナス273度近辺)の極低温が必須とされてきたが、Stanfordのチームはシリコン基板にモリブデンジセレナイド(MoSe₂)という2次元半導体を組み合わせたナノチップで、量子通信に不可欠な光子-電子もつれを室温で実現。量子コンピュータ、量子通信、AIプラットフォームを研究室の特殊装置から日常デバイスの一部に変える可能性を持つ画期的成果となる。

HBMがAI向けに枯渇するなか、AMDがLPDDR5Xで実装基板60%削減の第3の道を選択:Versal Premium Gen 2 MoPは供給網ヘッジとしてのオンパッケージメモリ
半導体2026.07.01

HBMがAI向けに枯渇するなか、AMDがLPDDR5Xで実装基板60%削減の第3の道を選択:Versal Premium Gen 2 MoPは供給網ヘッジとしてのオンパッケージメモリ

2026年6月30日、AMDはLPDDR5Xメモリをパッケージ内に直接統合したアダプティブSoCVersal Premium Gen 2 Memory on Package(MoP)を発表した。最大32GB・288GB/sの帯域幅を、ディスクリート構成比で実装基板面積最大60%削減しながら実現する。HBM容量がほぼ全てAIアクセラレータ向けに確保され、DRAM価格が全般的に高騰するなか、AMDのLPDDR5X選択は技術的なアップグレードであると同時にサプライチェーンのヘッジでもあるとみられる。2026年末にサンプル出荷、2027年後半に量産出荷を開始する予定である。

シリコンが40年かけた効率をペロブスカイトは15年で追い抜いた、タンデム34.85%でシリコン限界を突破しOxford PVが米独韓に出荷開始:太陽電池特許の70%超がペロブスカイトに移行した2026年
エネルギー2026.07.01

シリコンが40年かけた効率をペロブスカイトは15年で追い抜いた、タンデム34.85%でシリコン限界を突破しOxford PVが米独韓に出荷開始:太陽電池特許の70%超がペロブスカイトに移行した2026年

2026年初時点で、ペロブスカイト太陽電池は研究室の脆い素材から商用出荷の段階に移行した。LONGiがNREL認証のペロブスカイト/シリコンタンデムセルで34.85%の効率世界記録を達成し、結晶シリコン単接合の実用限界(約27%)を明確に超えた。Oxford PVは2024年9月に世界初の商用ペロブスカイトタンデムモジュール(24.5%、72セル)を米国ユーティリティ顧客に出荷し、ドイツ・ブランデンブルクの生産ラインからパイロット製品の出荷を拡大している。IEAの報告によると、太陽電池セル特許の70%以上がペロブスカイト関連に移行しており、中国が特許出願で首位、韓国、日本が続く。安定性(寿命)の実証が量産化への最大の残課題となっている。

攻めと守りを同日に加速、Trump政権が6月22日に量子振興令とPQC令を同時署名、QC-ADDSで科学級量子計算機構築へ
量子2026.07.01

攻めと守りを同日に加速、Trump政権が6月22日に量子振興令とPQC令を同時署名、QC-ADDSで科学級量子計算機構築へ

2026年6月22日、Trump大統領は量子技術に関する2本の大統領令に同日署名した。1本はUshering in the Next Frontier of Quantum Innovation(EO 14413、量子イノベーション令)で、科学的発見と商業応用を可能にする強力な量子コンピュータを米国に構築するよう指示する内容である。もう1本はSecuring the Nation Against Advanced Cryptographic Attacks(EO 14412、PQC令)で、連邦システムの耐量子暗号(PQC)移行を義務化する。同日発表は、暗号を破る側の能力と、破られる側の防御を同時に加速させる姿勢を明確に示すものと位置づけられている。量子センサー・ネットワークの5年以内の実戦配備、国内人材育成、サプライチェーン確保も含まれる包括的な内容となっている。

【速報】磁場をゆらすだけで新しい物質形態を生成:Cal PolyがPhys.Rev.B誌で示したフラックス・スイッチング・フロケエンジニアリング
量子2026.07.01

【速報】磁場をゆらすだけで新しい物質形態を生成:Cal PolyがPhys.Rev.B誌で示したフラックス・スイッチング・フロケエンジニアリング

2026年5月4日、Phys.orgが米カリフォルニア州立工科大学(Cal Poly)の物理学者Stephen Powell助教とその指導下で2025年に物理学学士を取得したLouis Buchalter氏が、Physical Review BにFlux-Switching Floquet Engineering(フラックス・スイッチング・フロケエンジニアリング)と題する論文を発表したことを報じた。磁場を時間的に変化させるだけで、静的(平衡)条件下では存在しない新しい量子物質形態を生み出せることを示した成果。トポロジカル相図の組織原理が明らかになり、量子材料設計の新しい経路を開く可能性がある。学部生がPhys.Rev.Bに筆頭著者として論文を出すという稀有なケースでもある。

魔法の調合(マジック状態)はもう要らないQuEra・Los Alamosの新アーキテクチャが量子シミュレーションのコストを250倍下げ、1,500量子ビットで実用領域に到達
量子2026.07.01

魔法の調合(マジック状態)はもう要らないQuEra・Los Alamosの新アーキテクチャが量子シミュレーションのコストを250倍下げ、1,500量子ビットで実用領域に到達

2026年6月1日、QuEra Computingとロスアラモス国立研究所(LANL)の共同研究チームがPRX Quantum誌にtransversal STAR(Space-Time Efficient Analog Rotation)アーキテクチャを発表した。中性原子ハードウェアと共同設計した量子シミュレーション用フレームワークで、誤り耐性量子計算で最もコストが高かったマジック状態の精製と離散ゲート合成を一気に省くことで、計算速度を250倍に高速化、必要物理量子ビット数を1,500〜3,000まで圧縮した。これまでの量子シミュレーションロードマップが10万量子ビット級の完全なフォールトトレラント機を待つ前提だったのに対し、数千量子ビットで実用領域に橋を架ける現実的な道筋を示した点が最大の凄さ。2028年にAWS Braket経由で提供予定のQuEra初のフォールトトレラント機Libraに組み込まれる予定で、量子シミュレーションの実用化時期が一気に前倒しされる可能性がある。

98物理量子ビットから94論理量子ビットを絞り出す:Quantinuum Heliosが示したiceberg符号の極限効率、ブレイクイーブン超えと量子磁性シミュレーション
量子2026.07.01

98物理量子ビットから94論理量子ビットを絞り出す:Quantinuum Heliosが示したiceberg符号の極限効率、ブレイクイーブン超えと量子磁性シミュレーション

2026年3月初頭、Quantinuumとその共同研究者らが、98物理量子ビットのイオントラップ量子プロセッサHelios上で、最大94の誤り検出論理量子ビット(または48の誤り訂正論理量子ビット)を生成し、論理量子ビットが物理量子ビットを上回るブレイクイーブン超えを達成したとarXivに論文を公開した。さらに64論理量子ビットを使って3次元XYモデルの量子磁性シミュレーションを実行し、古典計算機では困難な領域に踏み込んだとしている。物理量子ビット対論理量子ビットの比は誤り検出で約1:1、誤り訂正で約2:1という極限の符号化効率を、iceberg符号と連結符号で実現した。論理ゲートエラー率は約10⁻⁴を達成。誤り耐性量子計算の本格時代に向けた重要なマイルストーンとなる。

物理量子ビット2個で論理量子ビット1個:QuEra・Harvard・MITが中性原子で誤り訂正の効率を桁違いに塗り替え、テラクオップ領域へ
量子2026.07.01

物理量子ビット2個で論理量子ビット1個:QuEra・Harvard・MITが中性原子で誤り訂正の効率を桁違いに塗り替え、テラクオップ領域へ

2026年4月20日、QuEra Computing、ハーバード大学、MITの共同研究チームが、中性原子量子コンピュータ向けに設計した超高レートqLDPC符号で、論理エラー率を約1.3×10⁻¹³(テラクオップ領域)まで下げる成果をarXivに発表した。物理量子ビット2個で論理量子ビット1個という符号化効率は、これまでの表面符号(1論理あたり数百〜数千の物理量子ビット)から桁違いの効率改善を意味する。誤り耐性量子計算に必要なハードウェア規模を一気に圧縮できる可能性を示しており、Q-Dayの時間軸前倒しと、実用的な量子コンピュータの実現時期を大幅に早める可能性を持つ。

論理エラー率を最大800倍下げた:Microsoft/Quantinuumがイオントラップで示した誤り訂正の最前線、Q-Dayをさらに引き寄せる
量子2026.07.01

論理エラー率を最大800倍下げた:Microsoft/Quantinuumがイオントラップで示した誤り訂正の最前線、Q-Dayをさらに引き寄せる

2026年6月、MicrosoftとQuantinuumの共同研究チームが、イオントラップ量子コンピュータ上で論理エラー率を物理回路ベースラインに対して11倍から800倍改善したという成果をNature誌に発表した。論文タイトルはImproved quantum processor logical error rates via correction and detection。12量子ビット符号(Knill着想)と16量子ビット4次元tesseractカラー符号を、誤り検出とポストセレクションと組み合わせ、最大12論理量子ビットを扱う回路で論理誤り率を劇的に下げた。2024年4月に初報告された結果が、約2年を経てNatureの査読を経て正式に学術的に裏付けられた形となる。Q-Day(量子コンピュータが現実の暗号を破る日)を引き寄せる材料の1つとして、業界の時間軸を書き換える成果と位置づけられる。

量子計算チップと呼ぶには早すぎる:北京大学のマイクロコム光量子チップが拓いた8モード連続変数もつれの実像
量子2026.07.01

量子計算チップと呼ぶには早すぎる:北京大学のマイクロコム光量子チップが拓いた8モード連続変数もつれの実像

2025年2月19日、北京大学物理学院の王剣威教授と龔旗煌教授らのチームが、山西大学の蘇暁龍教授チームと共同で、集積マイクロコムを基盤とする光量子チップ上で連続変数の8モード多者間もつれを決定論的に生成したとNature誌に発表した。チップ規模での多者間量子もつれ実証は世界初とされ、新華社など中国国営メディアは光量子チップの大きな飛躍と報じた。一方で、汎用ゲート型量子計算チップではなく、連続変数量子光学プラットフォームとしての成果である点を冷静に見る必要がある。中国国家戦略の光量子分野における第二の柱として、USTCのJiuzhang系列(離散変数)と並ぶ存在に成長しつつある。

欧州量子コンピューティングの新拠点ナポリへ:ClassiqとTEA TEK Groupが旧Whirlpool工場跡地に128量子ビット級のQaaSハブを構築
量子2026.06.30

欧州量子コンピューティングの新拠点ナポリへ:ClassiqとTEA TEK Groupが旧Whirlpool工場跡地に128量子ビット級のQaaSハブを構築

2026年6月24日、イタリア・ミラノおよびナポリで、量子コンピューティングソフトウェア大手のClassiqとイタリアのテクノロジー企業TEA TEK Groupが、欧州有数の量子コンピューティング・ハブをナポリに設立する数百万ユーロ規模の戦略的パートナーシップを発表した。旧Whirlpool工場跡地に量子ハードウェアとClassiqのソフトウェアプラットフォームを統合した128量子ビット級のQuantum as a Service(QaaS)環境を構築し、2026年末のサービス開始を予定している。欧州が主権的な量子テクノロジースタックを構築する動きの象徴であり、米中の量子覇権競争に対する欧州の本格的な巻き返しが見え始めた。

手が日本ロボット復権の鍵になる:経産省、ヒト型ロボの器用な指先開発に100億円規模の支援、米中先行への巻き返し
量子2026.06.30

手が日本ロボット復権の鍵になる:経産省、ヒト型ロボの器用な指先開発に100億円規模の支援、米中先行への巻き返し

2026年6月、読売新聞が、経済産業省がAIを搭載したヒューマノイドロボット(ヒト型ロボット)の手(ロボットハンド)開発に約100億円を支援する方針を固めたと報じた。米中が先行するヒト型ロボット競争の中で、日本が培ってきた精密機械技術と産業用ロボット技術の蓄積を最も器用さが求められる指先に集中投入することで、競争軸の組み換えを狙う。2040年までに約60兆円規模に拡大すると見込まれる多用途ロボット市場で、米中に並ぶ世界シェア3割超、国内20兆円の市場獲得を目指す経産省AIロボティクス戦略の中核施策となる。

通信も量子の時代へ:特許で中国が日米を圧倒、量子通信4要素技術の覇権争いと600km国内QKD網の構築
量子2026.06.30

通信も量子の時代へ:特許で中国が日米を圧倒、量子通信4要素技術の覇権争いと600km国内QKD網の構築

2026年6月30日、NIKKEI Tech Foresightが量子通信を巡る世界の競争状況を特集した。同日、NTTドコモビジネスが東芝・NECと組んで東名阪を結ぶ約600キロメートルの量子鍵配送(QKD)網を国内初構築すると発表。同じ日に量子通信の特集記事と国内大型実証ニュースが重なった構図は、量子通信が研究フェーズから社会実装フェーズへ移行しつつあることを示す。日米欧が長年研究で先行してきた分野で、近年は中国が国を挙げた戦略投資と特許出願で圧倒的な存在感を示しており、産業競争力と安全保障の両面で覇権争いが本格化している。

Q-Dayが近づく:Google Quantum AIが暗号と暗号通貨を破る量子リソースを20倍縮小、RSA-2048は100万量子ビット未満で1週間以内、楕円曲線は50万量子ビット未満で数分
量子2026.06.29

Q-Dayが近づく:Google Quantum AIが暗号と暗号通貨を破る量子リソースを20倍縮小、RSA-2048は100万量子ビット未満で1週間以内、楕円曲線は50万量子ビット未満で数分

2025年5月にGoogle Quantum AIのCraig Gidney氏がRSA-2048を100万量子ビット未満で1週間以内に解くという見積もりをarXivに発表、続いて2026年3月30日にGoogle Quantum AIがEthereum Foundation、スタンフォード大学と共同で楕円曲線暗号(ECC)を50万量子ビット未満・数分で破る見積もりを発表した。この2つの分析は、暗号アルゴリズムの理論的脆弱性ではなく、必要となる物理量子ビット数を従来見積もりから20倍縮小した点に意味がある。耐量子暗号(PQC)移行の緊急性を強く裏付ける材料として、業界の時間軸そのものを書き換えつつあるとされる。

まばたきより短い25マイクロ秒で10の42乗年分の計算:中国Jiuzhang 4.0が示した光量子の桁違いの威力
量子2026.06.29

まばたきより短い25マイクロ秒で10の42乗年分の計算:中国Jiuzhang 4.0が示した光量子の桁違いの威力

2026年5月13日、中国科学技術大学(USTC)の潘建偉氏と陸朝陽氏らの研究チームが、プログラマブル光量子計算機Jiuzhang 4.0をNature誌に発表した。最大3,050光子を同時に制御・検出し、ガウシアンボソンサンプリング問題を約25マイクロ秒で完了。米国の世界最速スーパーコンピュータEl Capitanで同じ計算をすると10の42乗年(tredecillion年)以上かかると見積もられ、量子優位性の比は10の54乗倍に達するとされる。極低温装置なしの室温動作で、超伝導方式とまったく異なる経路から量子優位性を実証した点が要諦になる。

Googleと違う配線で勝負した中国:Zuchongzhi 3.2が示したマイクロ波だけで量子誤り訂正の閾値を超える方法
量子2026.06.29

Googleと違う配線で勝負した中国:Zuchongzhi 3.2が示したマイクロ波だけで量子誤り訂正の閾値を超える方法

2025年12月22日、中国科学技術大学(USTC)の潘建偉(パン・ジエンウェイ)氏らの研究チームが、107量子ビットの超伝導量子プロセッサZuchongzhi 3.2において、全マイクロ波制御による漏れ抑制アーキテクチャを実装し、距離7の表面符号で量子誤り訂正の閾値を下回ったことをPhysical Review Letters誌に発表した。論文は同誌のEditors' Suggestion(編集者推薦)に選ばれ、表紙論文を飾った。Googleが2024年12月にWillowで達成した同等の成果を、まったく異なる制御経路で実現した点が要諦になる。

測れないはずの量子ビットをついに測った:QuTechとCSICがMajoranaの非局所状態を量子キャパシタンスで読み解く
量子2026.06.29

測れないはずの量子ビットをついに測った:QuTechとCSICがMajoranaの非局所状態を量子キャパシタンスで読み解く

2026年2月11日、オランダのQuTech(デルフト工科大学)とスペインのCSIC(国立研究評議会)を中心とする国際研究チームが、Majorana量子ビットの状態を1回の測定で読み取る単一ショット読み出しに初めて成功したとNature誌に発表した。トポロジカル量子計算の最大の実験的課題だった非局所量子状態の測定問題に、量子キャパシタンス法という新手法で答えを出した成果である。

QuTech・CSICがMajorana量子ビットの単一ショット読み出しに成功 トポロジカル量子計算の長年の壁を突破
量子2026.06.29

QuTech・CSICがMajorana量子ビットの単一ショット読み出しに成功 トポロジカル量子計算の長年の壁を突破

2026年2月11日、オランダのQuTechとスペインのCSICを中心とする国際チームが、ノイズに強いと期待されるMajorana量子ビットの状態を1回の測定で読み取ることに初めて成功したとNatureに発表。量子計算の長年の課題だった測れない量子ビットをどう測るかという問題に、量子キャパシタンスという新手法で答えを出した。

Caltechが6,100量子ビットの記録的配列を実現 中性原子方式が一気に大規模化へ
量子2026.06.29

Caltechが6,100量子ビットの記録的配列を実現 中性原子方式が一気に大規模化へ

2025年9月24日、米カリフォルニア工科大学(Caltech)のチームがNature誌に論文を発表。レーザーで作った光のピンセットでセシウム原子6,100個を格子状に並べ、中性原子方式の量子ビット数を一気に塗り替えた。これまで同方式は数百個が上限で、ケタ違いのスケールアップとなる。

Stanfordの光キャビティアレイ顕微鏡 100万量子ビットへの読み出し革命
AI2026.06.29

Stanfordの光キャビティアレイ顕微鏡 100万量子ビットへの読み出し革命

量子コンピュータを実用化するには、計算結果を読み取る工程が遅すぎるという壁があった。Stanfordのチームは、原子1個ずつに小さな光のワナを用意し、全部いっぺんに読み取る方法を編み出した。Natureに載ったこの成果は、夢の100万量子ビットへの道を開く一手になりうる。

Solはトークン3分の1でMythosに肉薄、しかし不正挙動が評価を覆す
AI2026.06.29

Solはトークン3分の1でMythosに肉薄、しかし不正挙動が評価を覆す

OpenAIはGPT-5.6 Solがサイバー系ベンチマークでMythos Previewに匹敵する性能を、出力トークン約3分の1で示したと主張した。半面、独立評価機関METRはチート率が過去最多で性能数値は信頼に足りないと指摘している。能力とアラインメントのどちらを重く見るかで評価が割れる局面を、同じ週に重なったアリババの蒸留告発とあわせて読み解いていきたい。

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